【System Center】完全無償でSCSMを試す 第1回目

最近はEnterprise系のソフトウェアでも無償の評価版が使えるものが多くなって来ました。

ただ、評価版のソフトがあったとしても、実際にソフトが動くサーバーが無いとどうしようもなく、そこはどうしても自分のリソースを使うことになります。

個人向けのPCの性能が良くなってきたとは言え、Enterprise系のサーバーソフトを動かすには非力ですし、どんどん新しいテクノロジが出てくるので、すぐにOSが汚くなってしまう悩みがありました。

しかし、最近ではついにインフラ自体も評価版が出てくる時代になりました。

 

そんな時に仕事でSystem Centerでワークフローを作る仕事がきました。

そこで、まずは全て無償で試してみようというのが今回の投稿の趣旨です。

 

 

前振り長くなりましたが、以下のことをやります。

【作業前提】

・追加費用のかかるツールやサービスは使わない

・検証環境なので、できるだけ時間や手間は使わない

 

【使用するソフトウェア+サービス】

Windows Azure 評価版

System Center 2012 SP1 評価版

 

【ゴール】

System Center Service Manager 2012 SP1 の評価環境を完成させる

Service ManagerSelf-Service Portalを立ち上げる

 

【タスク】

  1. 前提条件を調べる
  2. サーバーの立ち上げ
  3. ADインストール
  4. SCSMメディアダウンロード
  5. インストール作業(SCSM)
  6. インストール作業(Serlf Service Portal)

 

 

今回は2分構成にしようと思います。

まず1回目は最初の3つ目(ADインストール)までステップをやります。

 

 

 

1.前提条件を調べる

 

まずはソフトウェアインストールの前提条件を調べます。

System Center Service Manager(SCSM)の前提条件は以下のサイトにあります。

http://technet.microsoft.com/library/jj628205.aspx

 

今回導入するのは、

  •  Service Manager Management Server
  • Service Manager Database or Data Warehouse Database
  • Service ManagerSelf-Service Portal (SharePoint Server and Web Content Server)

OSは、Self-Service Portalに合わせて「Windows Server 2008 R2 SP1 」とします。

 SQL Serverはどれでも行けそうなので最新の「SQL Server 2012 SP1」としようと思います。

 

他にもここの辺りは確認しておいた方が良いです。

http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/hh519608.aspx

System Center 2012 - Service Manager のハードウェア要件 

System Center 2012 - Service Manager のソフトウェア要件 

 

 

2.サーバーの立ち上げ

今までだとここまで調べたら、WindowsのメディアとSQL Serverのメディアのダウンロードから始めてたのですが、

せっかくAzure使うので一気にSQL Server導入済みの仮想マシンを立ち上げます。

IaaS環境は何といってもここが強みです。

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ただここで一つ注意する必要があります。

Azureで初期で導入されているSQL Serverを使うので、自分でインストールパラメータを設定できません。

 

確認してみるとSQL Serverの照合順序が「SQL_Latin1_General_CP1_CI_AS」となっています。

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SCSMのインストール要件に合う照合順序は以下で確認します。

 http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/hh495583.aspx

今回は日本語で使いたいので、「Japanese_XJIS_100_CI_AS」に変更します。

コマンドプロンプトから以下のコマンドを実行します。

C:\Program Files\Microsoft SQL Server\110\Setup Bootstrap\SQLServer2012\Setup /QUIET /ACTION=REBUILDDATABASE /INSTANCENAME=InstanceName /SQLSYSADMINACCOUNTS=[OSAdminUser] /SQLCOLLATION=Japanese_XJIS_100_CI_AS

 

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これでCollationが変更されるはずです。

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 3.ADインストール

 もちろん本当なら、SCSMとADは分けて構築しますが、今回は無償環境で全部構築するため、Azureの評価版であるSサイズの仮想マシンに全てのコンポーネントを導入します。

 

まずはサーバーマネージャーよりロールの追加を選びます。

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そのまま次へ。

 

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ADドメインサービスを選択して次へ。

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そのまま次へ。

 

 

 

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そのまま次へ。

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そのまま次へ。

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ここまででADのインストールが完了しました。

次は初期構成をします。サーバーマネージャーから以下の部分をクリック。

または、前の手順を飛ばしていきなりコマンドプロンプトから「dcpromo」と打っても大丈夫だと思います。

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ウィザードが開始されるので進めていきます。「Use advanced mode installation」を選択して次へ。

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そのまま次へ。

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「Create a new domain in a new forest」を選択します。

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ドメイン名を適当に入れます。

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NetBIOS名も入れます。

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今回はWin2008R2のスタンドアロン構成なので、Windows Server 2008 R2を選択し次へ。

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DNSのチェックを入れて次へ。

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Windows Azure 自習書シリーズ - 仮想マシン (IaaS) 編」

http://msdn.microsoft.com/ja-jp/windowsazure/dn194020.asp

によると、「現時点 (2013 年 4 月) では Windows Azure は、固定 IP をサポートしていないため、アップロードする OS には DHCP を設定してください。またリモート デスクトップ接続を許可してください。」とのことでした。よってDHCPのままでいきます。

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ちなみに、この記事を買いている時点では、むりやり固定IPを振ったところ外から繋げなくなりました。

 

 

そのまま次へ。

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Administratorのパスワードを設定して次へ。

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そのまま次へ。

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Reboot on completion」にチェックつけると、完了後に自動でリブートされるので、その起動を待って完了です。

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次回はSCSMのインストールに入ってきます。

 【System Center】完全無償でSCSMを試す 第2回目